記述模試の対策法!!(蛯名) | 東進ハイスクール 下北沢校 大学受験の予備校・塾|東京都

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2018年 11月 17日 記述模試の対策法!!(蛯名)

こんにちは!

 

担任助手の蛯名です!

 

今日のテーマは「記述模試の対策法」です!

 

特に今回は数学物理化学の記述対策について話していこうと思います。

 

まずは数学です。

 

数学は東大や東工大、一橋大、早稲田大学(理工三学部)等々様々な大学で全問記述を要求されます。

全問ではなくても慶応大学(理工学部)のような一部の論証で記述を要するところもあり、

数学という科目の試験においてはその理解度を図るのに答えを合わせる能力のみならず、

ある程度の論述力を評価の対象としているのは間違いないです。

 

そこには現代文の記述と同じような繊細さが要求されると思います。

(なので僕の個人的な意見としては現代文が出来ない人は数学も出来ないと思いますし、数学ができない人は同様に現代文も出来ないと思います)

答えがあっていたとしても、論述過程に明白な誤りがあれば、大学教授は容赦なく大減点をすることもあるでしょう。

 

しかし、これは同時に答えが間違っていたとしても、正しい論理を組立てて入れば論述力があるという点についてある程度の評価を下し、得点を与えることも大いに有り得るということです。

 

なので、皆さんは大学教授に

 

自分はこのような考えの下、以下このような作業をします。その結果をいかに記します。

 

といったアピールを逐一していく必要があります。

 

なので、何も日本語を添えず∴や∵を連発してただ式変形をしていくだけの答案は、答えがあってない限りかなり低い評価になるのは当然です。しかし、一見しっかりと論述している答案も減点対象になったりすることもあります。

例えば

「これら二式よりs,tを消去して以下の軌跡を得る」はやや不十分で「これら二式より実数s,tを消去しその存在条件を考えることで軌跡の方程式を得、それを図示して下図」と書かなければ完璧な答案とは言えないでしょう。

(前者の論述をした場合100%減点されるというわけではありませんでしたが、後者の記述をしてきた受験生がいた場合、教授の立場としては前者の答案と後者の答案の評価を同じにすることは出来ないので、減点する気は無いが減点せざるを得ないということになるでしょう)

 

他にも

「①式に②式を代入して③式を得る。②式・③式より…」も不十分と言えます。

「①式に②式を代入して③式を得る。逆に③式を②式に代入して①式を得る。故に(①且つ②)は(②且つ③)と同値である。すなわち①式と②式を考えることは②式と③式を考えることと等価。故②式・③式より…」

と書いて始めて十分な答案といえます。

 

このような答案の書き方は一朝一夕にできることではありませんし、またしっかりと頭を使って問題を解かないとこのように書くことは出来ないでしょう。または上のように書くことの意味すらわからないという人もいるでしょう。

 

しかしお気づきかもしれませんが、上に挙げた2つの例において、計算がしっかり行われればいづれの答案も正しい結論へたどり着くことは言うまでも無いでしょう。ただ2つの答案の質は見るも明らかな差があります。

 

これが答えがあっていても減点されるメカニズムです。

 

だからこそ、先にも言いましたが、

 

自分はこのような考えの下、以下このような作業をします。その結果をいかに記します。

 

といったアピールを逐一していく必要があるのです。

 

他方物理ですがこちらは数学と違って答え至上主義な大学が多いです。

 

東大や東工大こそ答えが導かれる過程をも要求するものの、京大や早稲田大学(理工三学部)等々の多くの大学は答えのみを求めます。

 

一部の問題で導出過程を求める問題もありますが、それはあくまでも答えがあっていることを志向した上で導出を求めているわけであって、導出過程をロジカルに書いているかを見ているわけではないです。

むしろ、

 

物理の答案は簡潔に楽に書くことを要求しています。

 

例えば、

「この物体系にはy軸方向に重力と抗力が働いているが、x軸方向の外力が働いていない。したがってx軸方向の力積・運動量の関係を考えればその総量は保存し、その値はmv+MVである。物体Aの求めるx軸方向の速度成分をwとして…」などと長々と書く必要は無いです。

「求める値をwとする。x軸方向の運動量保存より…」

で十分です。

 

またよくある答案として

「おもりは単振動する。運動方程式より振動中心はmg/kであり角振動数はωである。A、Bを定数としておもりの変位はx-mg/k=Acosωt+Bsinωtと書ける。初期条件より初速V、初期位置mg/kなので、A=0,B=V/ω。よってx-mg/k=V/ωsinωt」のように冗長に書く受験生は多いです。

しかし、この長々した説明は物理をやっている人にとってはもはや常識ですので、暗黙の了解として省いても良いのです。答案としては

「運動方程式よりこれは振動中心はmg/k、角振動数はωの単振動、初期条件よりx-mg/k=V/ωsinωt」

で十分です。

 

また熱力学の問題ではいちいち「状態Bでの圧力をP’と置く」と毎回書く必要もありません。解答の冒頭で「以下適宜文字を置く」と一言添えておけば十分です。

 

物理において記述を要求しているのは、計算ミスなどで答えが間違っていた場合の救済措置として記述の部分にある程度の得点を与えようといった程度です。(特に物理は数学ほど一問の配点が大きくないので、3点のうち1点を救済する程度でしょう)

 

まとめれば物理は答え重視なので、記述を要求されたとしても簡潔に述べることが好ましいです。

 

化学に関しては、これは物理以上の答え重視なので、まずは答えをしっかり求められる力をつけましょう。

 

それに加えて、例えば「このようになる理由を述べよ」のように問われた場合は、とにかく過不足なく要素を詰め込みましょう。化学の記述は数学や物理と違って書くことが決まっていて、自由度が小さいので、どのように書いたら良いか悩むことは少ないはずです。

 

以上が理系科目の記述対策でした。

 

来週の難関大・有名大本番レベル模試に向けて気合を入れていきましょう!

下北沢校担任助手 蛯名